おはなし

さるかに合戦(さるかにがっせん)

わるいサルをみんなでとっちめるお話。

くわしくみる

  • 文:東方明珠
  • 声:川本知枝
  • 絵:中田喜久

本文

むかしむかしの おはなしです。
かあさんがにと いじわるな さるが いました。

「かにさん、おおきな おにぎりを もっているね」
さるが いいました。
「おいらの かきの たねと こうかんしない?」
「だめよ。これは こどもたちの ごはんなの」

さるは にやりと わらいました。
「この たね いっこで、かきのみが いっぱい できる。おにぎりより、おなかいっぱいに なるよ」
かあさんがには うなずきました。
「わかったわ。それなら、こうかんしましょう」

かあさんがには、たねを うえました。
「♪はーやく めをだせ かきのたね。でないと はさみで ちょっきんだー」
すると、ぴょこん!
ちいさな めが でました。

「♪はーやく みがなれ かきのきよ。でないと はさみで ちょっきんだー」
ぐーんと めがのびて きになりました。
そして、
ぽこ、ぽこ、ぽこ!
かきが いっぱい できました。
そこへ、いじわるな さるが やってきたのです。

さるは、するするっと きにのぼると むしゃむしゃ かきを たべはじめました。
「さるさん、やめて!それは、こどもたちの ぶんよ」
かあさんがにが さけぶと、
「うるさいな。これでも たべな!」
さるは あおくて かたい かきを なげつけたのです。

かあさんがには おおけがを してしまいました。
「かあさん、しっかりして!」
こがにたちが かけよって きます。
「いじわるな さるめ!」
「こらしめてやろう!」

こがにたちは、おともだちの くりちゃんと はちさんと
うすどんと うんちくんと、さるの いえに いきました。
さるは るす です。
みんなで さくせん かいぎを します。
「ごにょ、ごにょ、ごにょ」
「そうしよう、そうしよう!」

こがらしが ぴゅーぴゅー ふくころ、さるが かえってきました。
「おお、さむい。いろりで ひに あたろう」
すると、ひのなかに かくれていた くりちゃんが、さるの かおを めがけて とんでいきました。
ばちん!
「あっちちちち!!」
さるは みずがめに かけよります。

みずがめの なかには はちさんが いました。
ぶーん、ちくり!
「いたたたたたっ!!」
こがにたちも はさみで さるの あしを ちょきちょき!
「うわあ! にげろー!」

げんかんには うんちくんが いました。
さるは、うんちくんを ふんで、すってんころりん!
そこへ、やねのうえから うすどんが ふってきます。
どっしーん!!
「まいった! まいった! ごめんなさーい!」
すっかり こりた さるは、にどと わるさを しなく なりましたとさ。

くわしくみる

  • 文:東方明珠
  • 声:川本知枝
  • 音楽:DOVA-SYNDROME
  • 絵:つるおかのぶえ

本文

むかしむかしの おはなしです。
かあさんがにと いじわるな さるが いました。

「かにさん、おおきな おにぎりを もっているね」
さるが いいました。
「おいらの かきの たねと こうかんしない?」
「だめよ。これは こどもたちの ごはんなの」

さるは にやりと わらいました。
「この たね いっこで、かきのみが いっぱい できる。おにぎりより、おなかいっぱいに なるよ」
かあさんがには うなずきました。
「わかったわ。それなら、こうかんしましょう」

かあさんがには、たねを うえました。
「♪はーやく めをだせ かきのたね。でないと はさみで ちょっきんだー」
すると、ぴょこん!
ちいさな めが でました。

「♪はーやく みがなれ かきのきよ。でないと はさみで ちょっきんだー」
ぐーんと めがのびて きになりました。
そして、
ぽこ、ぽこ、ぽこ!
かきが いっぱい できました。
そこへ、いじわるな さるが やってきたのです。

さるは、するするっと きにのぼると むしゃむしゃ かきを たべはじめました。
「さるさん、やめて!それは、こどもたちの ぶんよ」
かあさんがにが さけぶと、
「うるさいな。これでも たべな!」
さるは あおくて かたい かきを なげつけたのです。

かあさんがには おおけがを してしまいました。
「かあさん、しっかりして!」
こがにたちが かけよって きます。
「いじわるな さるめ!」
「こらしめてやろう!」

こがにたちは、おともだちの くりちゃんと はちさんと
うすどんと うんちくんと、さるの いえに いきました。
さるは るす です。
みんなで さくせん かいぎを します。
「ごにょ、ごにょ、ごにょ」
「そうしよう、そうしよう!」

こがらしが ぴゅーぴゅー ふくころ、さるが かえってきました。
「おお、さむい。いろりで ひに あたろう」
すると、ひのなかに かくれていた くりちゃんが、さるの かおを めがけて とんでいきました。
ばちん!
「あっちちちち!!」
さるは みずがめに かけよります。

みずがめの なかには はちさんが いました。
ぶーん、ちくり!
「いたたたたたっ!!」
こがにたちも はさみで さるの あしを ちょきちょき!
「うわあ! にげろー!」

げんかんには うんちくんが いました。
さるは、うんちくんを ふんで、すってんころりん!
そこへ、やねのうえから うすどんが ふってきます。
どっしーん!!
「まいった! まいった! ごめんなさーい!」
すっかり こりた さるは、にどと わるさを しなく なりましたとさ。

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