とっても小さな一寸法師が活躍する昔話。
鬼に襲われ、パクリと食べられてしまいます…
さてさて、どうなったでしょうか?
くわしくみる
- 文:東方明珠
- 声:結城ハイネ
- 絵/アニメ:ゆめある
本文
むかしむかしの おはなしです。
こどもの いない ふうふに ちいさな おとこのこが うまれました。
せが さんせんち しか なかったので、「いっすんぼうし」と よびました。
いっすんぼうしは ずっと ちいさいままでした。
それでも、とても げんきで かしこい おとこのこです。
「ぼくは みやこへ いって、りっぱな さむらいに なります」
「きをつけてね」
はりの かたなを こしにさし、おわんの ふねに のりました。
はしで ぐいぐい かわを こいでいきます。
みやこにつきました。
いっすんぼうしは だいじんの やしきへ いきました。
「どうか けらいに してください」
だいじんは いっすんぼうしが きにいりました。
「かしこそうな こじゃ。ひめの せわを してもらおう」
あるひ、おひめさまと でかけた かえりみち、
おそろしい おにが おそってきました。
「ぼくが あいてだ!」
いっすんぼうしは ゆうかんに たたかいます。
ところが、
「こいつめ。たべてやる」
おにに ぱくりと のみこまれて しまいました。
それでも いっすんぼうしは まけません。
おなかの なかで おおあばれ。
なかから はりで ちくちく さすものだから、たまりません。
「たすけてくれ!」
おには いっすんぼうしを ぺっと はきすて、にげだしました。
そのとき、うちでのこづちを おとして いきました。
おひめさまが うちでのこづちを ふりました。
「おおきくなあれ」
すると、いっすんぼうしは せが のびて、りっぱな さむらいに なりました。
ふたりは けっこんして、いつまでも しあわせに くらしました。
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