おはなし

したきりすずめ

みんなが知っている昔話「したきりすずめ」。

くわしくみる

  • 文:東方明珠
  • 声:水桐けいと
  • 絵:紺島
  • アニメ:ゆめある

本文

むかしむかしの おはなしです。
おじいさんが いっぴきの すずめを かっていました。
あるひ すずめは だいじな せんたくのりを たべて しまいました。
おばあさんは かんかんです。
「したを ちょんぎって やる」
ちょきん!
「ちゅん ちゅん いたい」
すずめは やまへ かえっていきました。

「かわいそうに」
おじいさんは すずめを さがしに いきました。
すずめ すずめ どこにいる
おまえの おやどは どこにある
「こちらです」
すずめの おやどは たけやぶの なかに ありました。

「ようこそ いらっしゃいました」
すずめは おおよろこびで ごちそうを はこんできました。
かわいらしい おどりも みせてくれました。

あっというまに かえる じかんです。
すずめは おおきな つづらと ちいさな つづらを もってきました。
「どちらか ひとつを どうぞ」
おじいさんは ちいさい ほうを えらびました。

いえに かえって あけてみると、
おおばん こばんが どっさり でてきました。
「どうして おおきい ほうを もらってこないの!」
おばあさんは うんと おこりました。

つぎのひ、おばあさんは すずめの おやどへ むかいました。
「ごちそうも おどりも いらないよ。いますぐ おおきな つづらを おくれ」
すずめは おおきな つづらを もってきました。

「なにが はいっているのか たのしみだねえ」
いえに つくまで まちきれません。
「ちょっと あけてみよう」
すると なかから へびや むかでや おばけが ぞろぞろ でてきました。
「たすけてー」
すっかり こりた おばあさんは それきり おとなしく なりましたとさ。

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