あるひの ゆうがた、ひなちゃんは はじめての おるすばんを することに なりました。
おかあさんが いいました。…
少し怖いお話なので、小学校低学年以上を推奨します。
くわしくみる
- 文:東方明珠
- 絵/アニメ:ゆめある
- 声:土屋 実紀(コトリボイス)
本文
あるひの ゆうがた、ひなちゃんは はじめての おるすばんを することに なりました。
おかあさんが いいました。
「ぴんぽんが なっても でちゃ だめよ。おへやで しずかに していなさい」
「おおげさだなあ」
そとは まだ あかるいし、おかあさんは きんじょの すーぱーへ いくだけです。
「だいじょうぶだよ。いってらっしゃい」
それから しばらくして。
「ぴんぽーん」
ちゃいむが なりました。
「でない でない」
ひなちゃんは しずかに ほんを よんでいました。
しかし、ふたたび ちゃいむが。
「ぴんぽーん。ぴんぽーん」
いったい だれだろう。
いちど きになると とまりません。
「へんじを する くらい へいき だよね」
ひなちゃんは いんたーほんの じゅわきを とってしまいました。
「はい」
しかし、がめんには だれも うつって いません。
「へんだな」
くびを かしげた そのときです。
ちばしった めを した ばけものが がめんの まんなかに あらわれました!
「おばけ!」
こわくなった ひなちゃんは といれに かけこみました。
それから すこしすると、おかあさんが かえってきました。
「ただいま」
ひなちゃんは といれを とびだし、おかあさんに だきつきました。
「こわいよ。おばけが ぴんぽんを おしたの!」
おかあさんは いんたーほんの りれき ぼたんを おしました。
「おかしいわね。だれも ちゃいむを おしていないわよ」
ばけもの どころか おきゃくさんは だれひとり きて いませんでした。
では、あれは いったい なんだったの でしょうか。
こたえは だれにも わかりません。
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