おはなし

ピーター・パン

世界の童話「ピーター・パン」。

くわしくみる

  • 原作:ジェームス・マシュー・バリー
  • 文章:東方明珠
  • 朗読:声屋あむねこ
  • イラスト:中田喜久
  • アニメ:ゆめある

本文

ある夜 子ども部屋に ピーター・パンが やってきました。
「かげを おとしたんだ」
ウェンディは 見つけた かげを ぬいつけて あげました。
「やさしいね。ネバーランドの 子どもたちの お母さんに なってくれる?」
「いいわよ」
ティンカー・ベルが ようせいのこなを かけると、空を とべるように なりました。
ウェンディは 弟の ジョンと マイケルを つれて まどから とびたちました。

ロンドンの町が まるで おもちゃの ようです。

やがて ネバーランドに つきました。
そこには 小さな 男の子しか いませんでした。
「お母さんだ」
「ねる前の おはなしを して」
みんな 大かんげい です。
「なによ ウェンディ ばっかり」
やきもちやきの ティンカー・ベルは 家出して しまいました。

「こいつは ピーターの 友だちだな」
フックは ティンカー・ベルを つかまえて ランプに 閉じこめました。
「なかまの いばしょを 言え」
ティンカー・ベルは こわくて かくれ家を 教えてしまいました。
ピーターの るす中、ウェンディたちは かいぞく船に とらわれました。

「ピーターに 知らせなきゃ」
ティンカー・ベルは むりをして にげ出しました。
「みんなを たすけて」
からだは ボロボロで 光が きえかけています。
「いやだ、しなないで。きみのことが 大好きなんだ」
そのときです。
きせきが おこり、ティンカー・ベルは いのちを ふきかえしました。

かいぞく船では ウェンディは はしらに しばられ、子どもたちが 海へ おとされそうに なっていました。
「ぼくが あいてだ!」
そこへ、ピーターが とびこんで きました。
はげしい たたかいの すえ フックは よろめき、海へ おちました。
下には ワニが まちかまえていて、大きな 口で ぱくり!
ピーターの しょうりです。

ウェンディたちは 家へ かえることに なりました。
「また あえる?」
「もちろんさ。まどを 開けて まっていて」
ピーターとティンカー・ベルは 夜空へ きえていきました。

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